生い立ち③

小学生だった私は運動会の前に熱を出したり、ピアノの発表会に初めて出たりと平穏な日常を過ごしていましたが、ほんの少しずつ、日常は変わり始めていました。

母の携帯電話に誰かから着信があると、母は嬉しそうにいそいそと別室へ行きます。

母は基本子供にべったりの人だったので「どうしてここで電話してくれないのかな?」と幼いながら不思議に思った記憶があります。

だけど私は仲良しの姉がいたので寂しくはなく、少しずつ電話の頻度や時間が増えていることに気づかなかったのです。

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